1 海外広報の必要性

「科学技術大国」と呼ばれて久しい日本。
しかし国際社会での存在感という点では、情報発信の不足もあり、苦戦が続く状況です。
このページでは、日本の大学や研究機関が、
科学研究の成果を世界に発信していくための情報を掲載しています。


 苦心の末まとまった研究。ぶじ論文が有力ジャーナルにアクセプトされ、これで自分の仕事は終わり・・・ではありません! あなたの研究を世界に知らしめるには、もうひと押しが必要です。かつて、科学研究に関する情報源はそう多くありませんでした。人々はジャーナルや新聞、学会などでしか情報を得ることはできず、またそれで十分だったのです。しかしここ十数年のITの進化により、私たちは容易に情報にアクセス・収集できるようになり、またそれにすでに慣れつつあります。もう人々は律儀にジャーナルや学会抄録の隅々まで目を通してはくれないのです。かわりに使われているのは、インターネット検索やブログ、Facebook・・・。あなたもそうではありませんか?ですので、研究成果を世に広めるには、海外広報という考え方から、適切な方法とタイムリーさでアピールする必要があります。このページではそのいろいろな方法について考えていきます。




 ウェブベースの広報を考える紙媒体の利点というものは確かに存在します。もともとの関心度の低い人の目にも触れうること、媒体さえ持っていればいつでもどこでも読めること、配布によって周知対象を把握できること、などが挙げられます。一方でデメリットとしては、制作に時間がかかること、印刷等のコストがかかること、配布した以外の人の目に触れる可能性がほぼないこと、などが存在します。これらをあわせ考えると、こと科学研究の海外広報に関する限り、紙媒体を用いるメリットは限定的で、デメリットは大きくのしかかってきます。ですので、海外広報では、圧倒的にウェブ>紙媒体ということになります。ウェブのメリットは、費用が比較的安価、作った後も更新できる、リンクが貼れる、ほぼすべての科学者が情報にアクセスできる、など計り知れません。ぜひウェブの特性を最大限活用して、効果的に広報を行いましょう。





大学はどのように評価されるのか


 英国の新聞「タイムズ (The Times)」が母体となった教育専門誌「Times Higher Education」が毎年 公表している大学のランキングです。世界中の大学を対象とし、2009年まではQuacquarelli Symonds 社、2010年からはThomson Reuters社のデータに基づき評価を行なっています。




 見ての通り、日本の大学には一目瞭然の傾向があります。International mixと呼ばれる国際度の数値が おしなべて低いことです。日本の大学の国際化は進んだとはいえ、まだまだ研究者レベルでの国際化や、ア ジア以外の地域からの留学生の招致など、まだまだ国際的に開かれた大学になるには課題が残されていると いうことです。




 それでは、この状況からランキングを上げるには、何をすれば良いのでしょうか?
 ひとつの答えとしては、Citations(引用数)を上げることです。
 引用数を上げるには、優れた質の基礎研究を行う、ジャーナルへの掲載を果たす、というのが基本的な戦 略ですが、海外広報によってそれを補うことが可能です。
 すなわち、論文として成果が発表されたことをより多くの研究者に知ってもらうことで、参考文献にあげ てもらいやすくするのです。


 具体的な手法としては、

  • 論文発表に合わせてプレスリリースを発行
  • 大学、研究室のウェブサイトで研究内容を紹介
  • 大学側で最新のPublication情報を提供
  • 動画などの活用

・・・といったところが挙げられます。単に研 究室のHPにあるPublicationsのリストをひと つ増やすだけではなく、より積極的なアプロー チを行うことで、研究成果の露出を高めていく という取り組みになります。


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